Peaceful days

*丁寧で穏やかな暮らしを願って*

カサンドラの食事会 その1 ~場所を決めるのが大変で~

今日は旦那さんが会社の新人歓迎会で飲み会でしたので、

熊本のカサンドラ会の友人と二人で食事会をしてきました。

ASのパートナーを持つ者同士の愚痴や悩みや近況などを遠慮なく話す機会、にしています(笑

 

数か月前も、彼女と二人で夜に食事会をしたことがあったのですが

その際に私たち二人の中に表面化した問題がありました。

それは「相手を尊重しすぎる故に自分の本音を言えなくて、中々決まらない」

ということでした(笑

 

 

どういうことかというと、

AS(アスペルガー)のパートナー、私たちで言うと旦那さんのことになりますが

基本的にいつも「自分が決めたい」動きをすることが多いです。

「自分がこれがいいからこうでないと嫌だ!」とか、「俺はこうしたいんだ!」とか

こちらが「これはどう?」と提案しても、まあ90%位の確率で

「いや、それはどうだろう」とほぼ否定されます。

「それいいね!」って即返事が返ってくることはほとんどありません。

 

一番やっかいなのは、

彼が私の提案を「本当に良いか悪いか」いう所で判断しているというよりも

「お前の意見をそのまま承認したくない」という動きが含まれている所です。

 

f:id:peaceful-days:20150726101750j:plain

 

話し合いや決定権の場面で、常に自分が優位に立ちたいという動きがあって

相手の意見が「確かにそうかも」と思う場面でも「いいね!それ」とは言いません。

必ず何か一言文句を言った上で「それがいいならそれでいいよ」みたいな(笑

 

最初は「良いなら良いっていえばいいのに」とムカっとしてましたが

結婚10年近くもなるともうどうでもよくなって

「あなたが好きなように決めたら?」というスタンスに変わってきました。

「私の言う事を認めない」とか、「私の意見を全く尊重しない」とかいう怒りよりも

もう、できるだけ嫌な思いをしないようにとか、面倒なことでもめないようにとか

そういうことを優先するようになってしまいました。

 

 

そして、その動きが段々染みついてしまうと、相手が旦那さんでない場合でも

「貴方が好きなところに決めていいよ」みたいな動きをするようになってしまいます。

友人とのやりとりで「どこかご飯いこうよ!どこがいい?」ってなった時に

「貴方はどこがいい?好きなところがあればそこでいいよ!」となるわけです。

相手は、私の希望が良く分からずに「どういう所が好きなんだろう・・?」となるんですよね。

本当なら「こういうとこ行きたい!」とか「これ食べたい!」みたいなやりとりができる方が

あっさりと、そして楽しく決められるはずなのに。

 

「貴方の好きなところでいいよ」という言葉に

本当に「あなたの好きなところに行きたい!連れてって!」って想いがあるならいいのですが

「本当はここに行きたいんだけど」とか「このお店はあんまり好きじゃないんだけど」とか

そういった本音があるのに「あなたの好きなところでいいよ!」となってしまうのは

相手と揉めたくないし、とか「どうせ却下されるなら友達の良い所の方がいいし」とか

そういう【長年の癖】が出てしまっているからなのかもしれません。

 

私も友人も、自分の思いは後回しにして相手が望むことを優先する、という動きを

本当に無理なくできる達人クラスに育ったので(笑

ご飯を決めようとしても、中々選べずに日にちだけが経っていく・・・というようなことが

度々ありました。

 

なので、今後はそれを無くす為に二人で「ルール」を決めたのでした。

「それぞれが本当に行きたいお店を正直に言い合って、それで行きたい処を決めよう!」と。

普通の方からすると「そんなこと別に普通でしょ?」ってことだと思うのですが

ASのパートナーに、普段から提案を悉く却下され続けるとこういう風になっちゃうんです。

 

二人で決めたルールに乗っ取って、互いの行きたい店を遠慮なく言い合って

「どこ行きたい?」「ここがいいな~」「ここもいいね」

「今回はここにしてみる?」「そうだね!ここにしよう!」と

互いに本当に行きたい店を決めるようになりました。

 

これらの決め方は「提案 ⇒ 共感 ⇒ 承認」という、
私たちにとっては、夫婦間ではほとんど見られない

【自然に相手を尊重できるやり取り】があって、とても新鮮に感じます。

 

「君の考え、とてもいいよ!」とか

「そういう感じ方とてもいいね」とか

他の人に言われることがあっても、旦那さんに褒められることは滅多にありません。

私は、家族に全く褒められないものを、友人や知り合いの方に褒められても

「何だかすごい気を遣わせてしまってる・・」とか「お世辞言わせてしまった・・」と

ものすごく申し訳ない気持ちになるので、そのままに受け取ることがほとんどできません。。

 

f:id:peaceful-days:20150726101939j:plain

 

パートナーに徹底的に褒められず、却下されることが多いと

自分の選ぶことや決めること、才能的なモノに対しても全く自信が持てなくなります。

それがASの特徴でもある「相手よりも優位に立ちたいが故の徹底的な否定」と知った時は、

悲しいとか怒りとか以前に脱力してしまったことを憶えています。

 

食事会の話をする前に、すでに長くなってしまったので今回はここまでに(笑