Peaceful days

*丁寧で穏やかな暮らしを願って*

熊本にもカサンドラ会を。 カサンドラ症候群を知っていますか?

以前私が活動していたサークルの熊本市での団体登録が解散後もずっと残っていましたので、

友人に代表をお願いしてサークルの名前を「カサンドラ会」という形で新規登録しました。

名前は仮につけたものですので、またちょっと変わるかもしれませんが。

 

 

まず「カサンドラってなに?」と名前に疑問を持たれる方も多いと思いますが

 主に発達障がいのパートナーを持った方の心の痛みや自信喪失状態を

カサンドラ情動(愛情)剥奪症候群」と呼びます。

なぜこのように呼ばれるようになったのかはwikiにも詳しく書いてありますので、ご覧頂ければと思います。

カサンドラ症候群 - Wikipedia

 

カサンドラ症候群の症状についてはこちらの記事が分かりやすいようなので

初めて「カサンドラ」や「カサンドラ症候群」を知る方は、一度お読みいただけると良いかもしれません。

spotlight-media.jp

 

アスペルガー症候群(以下ASDとします)は主にお子さんの病気だと言われることが多いのですが、

幼い頃に周囲がそういった症状に気づかず、大人になってしまった方々が

職場や家庭内において、コミュニケーショントラブルを起こしてしまうこと

またそういったケースが増えてきたことによって、大人のASDが雑誌やTV等でも

取り上げられるようになりました。

matome.naver.jp

 

長めの動画です(25分程度)

www.dailymotion.com

 

一般的には、ASDの方の症状として共感能力が低いことがあげられています。

本人は悪気なく思った事を相手に正直に伝えているのですが、

時にそれが相手をひどく怒らせたり傷つけてしまうことがあります。

当人にとっては何が悪いのか理解できない為、他者とのコミュニケーションに

トラブルが生じてしまうことが多々あります。

 

障がいが言わせてるんだ、この人が悪いわけじゃない、と頭では分かっていても、

言葉の強さに心がついていきません。

自分のことをとても愛してくれているはずの家族やパートナーに、

度々辛辣な言葉を言われることで、自分に自信を無くす方が多いです。

私も以前主人に「アンタのことを好きな人間なんて一人もいないと思う」と言われ、

本当に怖くなってしばらく誰にも連絡を取れなかった時期がありました。

 

相手が自分に興味を示してくれない、話を聞いてくれない、

愛されている、大切にされている実感が持てない、などの想いを抱えていて

自分に魅力がないから、、と自分を責めてしまっている方、

もしかすると、お相手の方は発達障がいをお持ちかもしれません。

 

簡単なアスペルガーチェックリストが公開されています。

アスペルガー症候群 診断チェック | @メンタルヘルスの無料診断

 

ただ、このチェックに当てはまるといって

お相手の方を発達障がいやASDだと、勝手に決めつけてしまうのは危険なことです。

相手の方を傷つけてしまう可能性もあります。

あくまでも、相手を診断する過程において

「ご自身がカサンドラ状態かどうか」を知る為の

一つの基準にして頂けたら、と思っています。。

 

ASDの特徴の1つとして、身内と他人をくっきり分けるというようなものもあってか

内側で何が起きているのかとても分かりづらくさせていて

パートナーさんは周囲からの共感を得られにくいことも

カサンドラ症候群を深刻にさせる原因ともなっているようです。

 

例えば、ASDを持った男性は、

とても頭が良い、集中力が高い、

部分的な知識が特別に豊富である、

社会的地位が高く権威的である、独断的・断定的である、

自分のルールに従わせる、予定を変更されることを嫌う、

家族やパートナーの意見を肯定的に受け取らない

スキンシップが苦手、自分が惹かれることにしか興味を持たない、

継続することが苦手、相手を気遣うのが苦手、状況や空気を読めない、

一人きりの時間を持ちたがる、贈り物をしない

モラルハラスメントやDV、経済DVを行うこともある

などの言動が見られることがあります。

(これら全てに当てはまるわけからASDなのでは無く、本当様々な症状がありそれぞれに違っています)

 

もし仮にモラハラやDV、経済DVなどが家庭内にあった場合、

ASDの方は、外向きにはとても愛想良く親切でスマートに振舞う方が多いので、

家人を傷つけるような言動をされていることに、他者はほとんど気づきません。

このような状況において、旦那様の日々の困った言動に対して

奥様がその辛さを周囲の方に訴えたとしても、

受け入れてもらえないことがほとんどのようです。

「お宅のご主人はとっても素敵な人じゃないの~」

「良い生活させてもらってるんだから、贅沢言ったら罰が当たるわ」などなど

対外的な旦那様の姿を見て判断されてしまう為、

他者からも共感を得るどころか非難批判されることが多く

愚痴をこぼすこともできない状態の方が多いようです。

 

そうなると、友人関係にも自信をなくし

「私が至らないから」と更に自分を責め、さらに孤独を感じ塞ぎがちになり、

ひどい時には鬱やストレスによる病気などを患ってしまうこともあります。

「パートナーだけでなく、周囲にも理解してもらえない」ことで

更に追い詰められてしまうというのは、本当に辛いことだと思います。 

 

主人がASDの診断を受けた時、沢山の本を読んだのですが

その中で初めて「カサンドラ愛情剥奪症候群」という言葉を知りました。

www.amazon.co.jp

 

ASDの症状を持つ男性と、その人をパートナーに持つ女性について

両方の視点で分かりやすく書いてくれています。

ASDの男性を一方的に非難するのではなく、こういった症状がある場合、

女性のあなたもこんな風に過ごしてみては?こう考えてみてはどうでしょう?と

色んな提案をしてくれています。

 

色んなことを思い出す度この本を読んでは「そうね、そうなのよね」と思います。

ASDをもつパートナーに対して、抱える私たちの孤独や寂しさに

寄り添ってくれているように思うからです。

そして、私たちがどうするべきかも伝えてくれているように思います。

 

所々に「そんな生易しいものではないんだけど・・・」と感じる部分もあったりはするのですが(笑

この本で私はずいぶん楽になりました。

 

カサンドラ愛情剥奪症候群」というものがあると知れたこと。

この衝撃はとても大きかったように思います。

「私がダメなわけじゃなかったんだ。こういうことが起きてたんだ」と

今の自分を責め続けるループから逃れることが出来ました。

 

タイトルに「熊本にもカサンドラ会を」と書きましたのは

まずそういうことを知ってもらえたら、と願いを込めて。

そして、同じようなことに苦しんだり、悲しんだりしながらもそれらを話し合える、

パートナーのことを愚痴っても責めても、許してもらえる、安心して聞いてもらえる場が熊本にもあるよ、

ってことを知ってもらいたくて、あえてこのタイトルにしました。

 

7/1(水)には福岡のカサンドラ自助会「クローバー会」さんのお話会があるようです。

私と友人は参加の申込みをしました。

皆さんのお話をお聴きしながら、クローバー会さんの取り組みを拝見させて頂きながら、

熊本で簡単でもいいので「お話会」ができれば、とそんな風に思っています。

 

 もし興味があられる方がいらっしゃいましたら、是非ご一緒しませんか?